B型肝炎は若いうちに関係ない病気に思うかもしれませんが、実はすでにB型肝炎のキャリア(持続感染者)かもしれません。
女性がキャリアの場合、出産時に母子感染してしまうことがあります。
また、3歳未満の子どもが感染すると慢性化しやすく、将来肝硬変や肝臓がんなどのリスクを抱えてしまうのです。
2016年10月よりB型肝炎の予防接種が定期接種となり、これから生まれてくる赤ちゃんはしっかりと予防できるようになりますが、ママ世代が子どものときは任意接種だったため、予防接種を受けていないかもしれません。
妊娠したらB型肝炎に対する抗体があるのかを調べる必要があります。
今回はB型肝炎の検査と抗体について紹介します。
・B型肝炎とはどんな病気?
B型肝炎とは、B型肝炎ウイルスが血液などを介して感染し肝臓の細胞が壊れ、働きを悪くしてしまう病気です。
感染した年齢や健康状態によって、急性肝炎と慢性肝炎に分けられます。
一過性の急性肝炎の場合は、思春期以降に感染するケースが多く数ヶ月で治ります。
慢性肝炎は、妊娠中のママがキャリアで母子感染した場合に起こり、将来的に肝硬変や肝臓がんに進行する可能性があり気をつけなければなりません。
日本のB型肝炎キャリアはほとんどが母子感染であるため、1986年より妊婦健診でB型肝炎の検査を行うことになり感染が減少している状況です。
・感染の原因
B型肝炎のウイルスは感染力が非常に強く、血液を介して感染が起こります。
回し飲み程度では感染しませんが唾液にも微量のウイルスが含まれていますので注意が必要です。
急性肝炎の原因
血液を介して感染が起こるため、B型肝炎のキャリアと性行為があった場合は感染する可能性があります。
ほとんどありませんが、注射針の使い回し、消毒が不十分な器具での医療行為でも感染します。
また、歯ブラシやカミソリの共有も危険です。
慢性肝炎の原因
ママがB型肝炎のキャリアで出生時に新生児の体内へウイルスが入ってしまった場合や、乳幼児期に出血などの理由でB型肝炎キャリアの血液や体液が侵入してしまった場合に慢性肝炎になります。
・B型肝炎の症状
B型肝炎ウイルスの潜伏期間は1ヶ月から6ヶ月で、その後症状が現れます。
全身の倦怠感、嘔吐、食欲不振、褐色尿、悪心、黄疸などです。
数週間で症状が重い状態が治まり回復に向かいますが、症状が出ずにウイルスが排出される人も多くいます。
慢性肝炎の場合は稀に急性憎悪という一過性の肝障害が起こることがありますが、無症状のことが多くウイルスが体内にある状態で十数年過ごすことも多いでしょう。
10代から30代で一過性に強い肝炎を起こし、その後は比較的少ないウイルスに変化して一生安定したままの人が8割から9割います。
残りの1割くらいの人は肝硬変や肝臓がんへ進行してしまいます。
・B型肝炎に感染していたら出産はできるの?
妊娠8週前後の妊婦健診で、B型肝炎のキャリアかどうかを検査します。
血液を採取し抗体があるかどうかを調べ、キャリアだった場合は出産直後に免疫グロブリンを注射して母子感染を防ぐことができます。
もちろん経膣分娩での出産も可能ですよ。
自分がキャリアであるかどうかを知るために妊婦健診はとても大切ですので、忘れずに受けるようにしましょう。
タイトルなし / Francagimenezcastañares
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